「フレグランス」と「コロン」は「香水」と何が違うの?それぞれの使い方と種類を解説
香水を購入しようと思ってよく見ると、「オーデコロン」「オーデトワレ」などと書かれていることに気がつくこともあるでしょう。
香水にもいくつか種類があって、モノによって香り方も変わってきます。
今回は、そんな香水の種類を紹介するとともに、香水の使い方やコロンの使い方についても触れていきます。
生活の中で香り製品をうまく使い分けるためにも、コロンと香水の違いについてチェックしてみてください。
「フレグランス」「香水」「コロン」の違い
よく耳にする「フレグランス」「香水」「コロン」という言葉。どれも似たようなものではありますが、厳密には大きな違いがあります。
ほとんどの人がこれらの違いを理解していないと思いますので、本記事で丁寧に解説をさせて頂きます。
フレグランスは「香り製品全般」のこと
フレグランスとは、英語で「芳香」。つまり、香り製品の総称です。言ってみれば香水もフレグランスですし、コロンもフレグランス。
日常的によく使う芳香剤や消臭スプレーなども、香りがついていればフレグランスなのです。
芳香剤は「ルームフレグランス」と呼ばれますし、ボディケアに使う製品は「ボディ用フレグランス」といいます。
香水はエタノールと香料でできた液体
香水とはその名の通り、水分の中に香り成分を含んでいるものです。基本的には体につけて香りを纏うために使用します。
香水は、エタノールと香料からできています。体につけると、エタノールが蒸発する際にふわっと香る原理です。
配合される香料によって香りもいくつかに分類され、調香師と呼ばれる人が香りを作り出します。
香り製品ですから、香水もフレグランスの種類の一つです。
コロンは「香水」の種類のひとつ
香水をさらに細分化すると、4種類に分けられます。「オーデコロン」「オーデトワレ」「オーデパルファム」「パルファム」です。
そしてコロンというのは、「オーデコロン」の略称です。つまり。香水の中の一種が、コロンなのです。
香水の4種類は、香料の濃度と香りの持続時間で分類されます。中でもコロンは、香料の割合が一番少なく、香りの持続時間も最も短いもの。
ふんわりと優しく香るので、香水初心者の人におすすめです。
さりげなく香るコロンのおすすめの使い方
フレグランスとコロンの違いがわかったところで、ここからはコロンの使い方について紹介していきます。
基本的には体につけて香りを楽しむものですが、以下のような使い方をすると、さらにコロンをうまく使うことができます。
髪の香りづけ
コロンはふんわりと香るので、ヘアケアに使うのもおすすめです。髪に吹きかけても良いですが、一点のみにしか香りがつきません。
おすすめは、空間にシュッと吹きかけた上で、その下をくぐる方法です。シャワーのように髪全体に香り成分がつくので、髪が揺れるたびにふんわりと香ります。
ただ、ヘアオイルなどを併用する場合には、無香料のものを選びましょう。香り製品に香り製品を重ねてしまうと、香り同士がケンカをしてしまいます。
無香料のものを持っていない場合は、同系統の香りであれば、比較的馴染みやすいです。
ボディケア
髪だけではなく、コロンは体につけることもできます。香水のように香りづけの目的で使うのではなく、ふんわり香る特性を生かして、ボディケアに役立てることも可能。
保湿作用があるものであれば、お風呂上がりなどに体につけてケアができます。
とはいえコロンは水分が多く蒸発しやすいので、塗った直後にボディバターやボディクリームで蓋をする必要があります。
好みの香りのコロンを使うことで、リラックス作用を得ることができるので、毎日のスキンケアに利用してみてください。
手首の内側につける
香水の香りは、「下から上に上がっていく」という性質があります。そのため、香水など香りの強いものは、膝の裏などの体の下部分につけることで、程よく全身に香りをまとうことができます。ただ、コロンの場合は香料の濃度が薄いので、下半身につけるとあまり香りません。
つける位置としては、肘の裏や手首などの上半身がベスト。さりげなくほんのりと香るので、仕事などオフィシャルな場にもおすすめです。
上半身というと、首筋につけたいという人もいるでしょう。確かに首筋にも血管が通っているので香りを拡散することはできますが、首筋の血管は体内でも比較的太いものです。
そのため早い段階で香りが広がってしまい、持続しにくいデメリットがあります。そのため、首筋につけるのであれば、こまめな付け直しが必要です。
名刺につけるのもおすすめ
コロンはほのかに香るので、仕事でも使うことができます。香りは人間の五感の中で最も記憶に残りやすく、忘れられにくいもの。
特定の香りが特定の人を連想させることが多いのもそのためです。
オフィシャルな場で体にコロンをつけるのも良いのですが、より自分を印象付けたいのであれば、名刺にワンプッシュしてみましょう。
名刺を取り出すたびにコロンが香ることで、思い出してもらいやすくなります。コロンはさりげなく香るので、きつくて迷惑になることもありません。
しっかり香る香水のおすすめの使い方
コロンはふんわりと香らせたい時に役立ちます。ただ、もっとしっかりと香りをまといたい時には、やはりオーデトワレやオーデパルファム、パルファムなどの本格的な香水が適しています。
体につける以外にも様々な使い道があるので、以下をチェックしてみてください。
足首やウエスト周りにつける
香りが比較的強いオーデトワレ以上の香水をつける場合には、体の下の方につけるのがおすすめです。コロンの部分でも触れましたが、香りは下から上に香っていきます。
そのため、香りが強めの香水を使う場合、上半身につけるときつくなってしまいがち。足首や膝の裏、ウエスト周りなど比較的下の部分につけることで、全体に香りをバランスよく纏うことができます。
衣類の香りづけ
香水は比較的強く香るので、衣類につけて楽しむこともできます。
体に直接つけると熱で蒸発する際に強めに香りが広がってしまう場合がありますが、衣類につけることで、ふんわりと香りを纏うことができるのです。
ただ、衣類につける場合には、注意が必要。物によっては、シミになってしまうこともあります。
大切な洋服や小物を汚したくない場合には、あらかじめ目立たないところにつけてみましょう。シミにならないかを確認した上で使用すれば、安心です。
部屋の芳香剤
香水は、ルーム用フレグランスとして役立てることもできます。香水にも寿命があり、購入してから時間が経ったものは、香りが変化してしまうことも。
一般的に未開封の場合は長くて5年、開封済みのものは1〜2年が香水の寿命とされています。古い香水がある場合には、ルームフレグランスとして使ってみましょう。
ルームフレグランスとして役立てる方法は、たくさんあります、例えば香水をコットンに染み込ませてサシェ袋に入れれば、即席サシェの完成。
また、香水のノズル部分をニッパーやペンチで外し、そこにリードスティックを差し込むことでディフューザーにもなります。
また、スプレー容器を用意して、無水エタノールと精製水を1:4の割合で入れ、香水を好みの濃度になるように入れれば、ルームスプレーの完成です。
このように、寿命を迎えた香水も使い方次第で、無駄なく役立てることができます。
フレグランス・コロンの香りの種類
フレグランスやコロンは好きなものを選んで使用することで、気分も盛り上がります。そして、香りの種類もいくつかあるので、どんなものがあるのかチェックしてみましょう。
今回は香りの種類の中でも、代表的な香りをいくつかご紹介します。
グリーン
グリーン系の香りは、言うなれば「青葉の香り」。青く若々しい、葉々の落ち着いた香りが魅力です。
甘さが少なくすっきりとした香りなので、知的な印象に。オフィシャルな場面にも使いやすく、デイリーで役立ちます。
フローラル
フローラル系は、女性らしい雰囲気を纏うことができます。花々を詰め込んだような華やかな香りなので、デートなどの時におすすめです。
ワンピースやスカートなど女性らしいスタイルに合わせやすく、気分を盛り上げてくれます。
フローラル系といっても、使用している香料によってまったく違う香りに。色々と比較して、自分の好みの香りを見つけましょう。
シトラス
柑橘系の爽やかさが魅力のシトラス系は、フレッシュさが特徴です。気持ちが沈みがちな時にはシトラス系の香りを身にまとって、気持ちをリフレッシュさせると良いでしょう。
疲れた時にもシトラス系の香水をつけることで、気分転換にもなります。
シトラス系は甘さも少ないので好みが別れにくく、男女どちらも使用できるユニセックスな製品が多め。カップルで一緒に使うのもおすすめです。
シプレ
シプレは、柑橘系から派生する形で生まれた香りです。トップノートにはベルガモットなどの柑橘系が香り、そこにオークモスという苔の香りを組み合わせて作られます。
奥行きのある香りで、重みもあるのでミステリアスな雰囲気が特徴的。甘さが少なく、独特で重みのある香りなので、男性でも女性でも使用できます。
オリエンタル
オリエンタルとは、アジアンな雰囲気を持つ香りのこと。中東やアジア諸国を彷彿とさせ、高級感や落ち着きのある香りが魅力です。
色気の中にも重みやスパイシーな雰囲気が加わり、独特の世界感を演出できます。
ベッド用香水としても使用できる官能的な香りが魅力でもあり、ナイトパーティーや夜のデートなどにおすすめです。
また、スプレーにして寝具に吹きかけるのもおすすめ。寝香水として役立てることもできます。
ウッディ
ウッディ系はその名の通り、木々の香りをベースにした香水です。こちらも爽やかながら深みのある香りが特徴で、クールな印象に仕上がります。
大人っぽい香りなので、ミステリアスな雰囲気をまといたい時にもおすすめです。
甘さが控えめで深みのある香りなので、ビジネスシーンにも役立ちます。男性でも抵抗なく使える香りで、ユニセックスの製品が多いものも特徴のひとつ。
知的な印象を与えたい時には、ぜひウッディ系を選んでみてください。
グルマン系
グルマンとは、フランス語で「食いしん坊」を指す言葉です。これを冠した香りの香水は、お菓子やスイーツからヒントを得て作られたもの。
砂糖やチョコレート、クリームなどを使用した甘いお菓子のような香りが特徴です。
女性らしい香りではありますが、フローラル系のような華やかな印象とも、オリエンタル系のような大人っぽい印象とも異なります。
少女のような可憐でかわいらしい雰囲気を纏うことができるのが、グルマン系の魅力なのです。
バニラやキャラメル系の甘みの強い香りは、冬場にぴったり。ロシアなどの寒い地域で好まれる傾向にあります。
まとめ
今回は、フレグランスとコロンの違いについて紹介してきました。フレグランスの中の一種、香水の種類として、コロンは分類されています。
一般的に香水と呼ばれるオーデトワレやオーデパルファムなどと比較すると、コロンは香りが弱く持続時間も短め。ふんわりと優しく香るのが特徴です。
また、香りの種類も様々なものがあり、つけるものによって全く違った雰囲気を纏うことができます。シーンによってさまざまな香水やコロンを使い分け、香りを楽しみましょう!
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