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【初心者必見】香水にまつわる基礎知識を紹介。正しい香水の知識で香りを身につける

香水が誕生した理由

「香り」を英語で翻訳すると「Perfume」と言います。

「Perfume」という語源は、ラテン語の「Per Fumum=through smoke(煙によって)」が起源となっています。

火という存在に気付いた頃に、人は香りを使用するようになったと言われています。

死体の防腐・防臭効果

香料はもともとメソポタミアから登場し、レバノンセダー(香りのする杉)で神様に贈る薫香として利用されていました。

古代エジプトではトップの王様が亡くなった時に、香料を王様の死体にたくさん塗りミイラとして大切に保管していました。

ミイラの亡骸から放つ腐敗臭・腐乱を防ぐために香料を使用していました。

その時に使っていた香料は、白檀・肉桂・イリスの根っこ・香りの高い樹脂などを使用。

また、エジプトでは部屋全体に芳香を充満させたり、衣類や帽子などにも香り深い香料を炊き込んでその香りを楽しんでいました。

さらに、お菓子や食べ物などの香り付けにも、香料が使用されていました。

入浴後に体に塗る習慣が広まった

ギリシャ時代は香料の製造が盛んで、入浴した後に香油を体にたっぷりと塗るという風習が広がりました。

香料の存在がギリシャからローマへ広く伝わっていくと、ローズウォーターなどの香りが流行りだし、寝室や浴槽でその香りを楽しむようになりました。

ローマの風呂場でも、貴族たちが1日3回入浴をした後、香油や香膏を体中に塗ることが盛んになりました。

部屋や衣類などには、固体香料や粉末香料を使用して香りをつけて楽しむように。

また、アラビア半島や中国やインドまで交易の拡大をみせて、香料を入れるための瓶の利用が盛んになりガラス工芸技術にまで発展の岐路をみせています。

革製品の臭い防止

ヨーロッパで東洋のさまざまな香料が盛んになり、ベニスの商人がスパイスや香料をいろんな場所で販売していました。

12世紀末頃、ヨーロッパの南フランスのグラースという町は、皮革製品の工業が非常に盛んでした。

16世紀頃にイタリアから香料の存在が広まっていき、皮革工業が盛んなグラースで大きな改革が起こりました。

皮革製品の臭い消しのために香料が使用されるようになり、その後も石鹸の香りづけにも使われるように。

また、いろんな種類の香料も使われるようになりました。

グラースは非常に暖かい温暖の地域なので、ジャスミン・ローズラベンダー・オレンジフラワーなど香料に使われる いろんな種類の植物を育てるようになりました。

このように、香料が盛んになったグラースは「香料のメッカ」と呼ばれるようになりました。

おしゃれをするために

香料をアルコールに溶かして、香水として作られたのは16世紀末頃になります。

かつて、フランスアンリ2世の夫人がイタリアから持ってきて、世界中に知れ渡るようになったとのこと。

ちなみに、オーデコロンが産まれた理由は諸説ありますが、大体は下記の理由からだと言われています。

イタリアで販売した「アクア・ミラビリス」を、17世紀末~18世紀頃にケルンに紹介されて「ケルンの水」という名前に。

プロイセンに侵略していたフランス兵士がこのケルンの水をたくさん持って帰り、これが「オーデコロン」という名称となってパリ全体に流行りをみせました。

かつてマリー・アントワネットが香水として愛用していた、ローズやスミレなどの香りが流行の香りとして盛んに。

19世紀頃になると科学が進歩して、香料に使われる植物の香りを研究に研究を重ねて、合成香料が作られるようになりました。

そして、香料を使用する国も広がっていき、1つのおしゃれとして香水を使う人もだんだん増えるようになりました。

香水の基本的な原材料

香水に使用される香料は、大きく分けると「天然香料」と「合成香料」に分かれてます。

天然香料は約200種類、合成香料は約3000種類以上あるといわれています。

これらの香料を使って、香り付けをはかります。

天然香料

天然香料は同じ種類の植物でも、抽出方法によりそれぞれ異なる香りを引き出すことができます。

大きく分類すると、以下の通りになります。

  • 精油 ・コンクリート
  • アブソリュート
  • レジノイド
  • オレオレジン
  • チンキ
  • バルサム

ちなみに、精油の抽出方法は以下の通りです。

圧搾法 : シトラス系の香りを抽出する時に行う方法。果物の皮を搾る事によって精油を搾取します。

水蒸気蒸留法 : 水蒸気を出して蒸留を行い、精油を留出させます。

その一方で、コンクリートの抽出方法は以下の方法で行います。

冷浸法 : 冷たい温度で獣脂表面に花を浸して抽出。

温浸法 : 温かい温度の獣脂に花を浸して抽出。

溶剤抽出法 : 石油エーテルやヘキサンなどを利用して、花の香りを抽出。天然植物の部位によって、抽出方法が異なってきます。

植物性香料

植物性香料は主に、花・葉っぱ・果物・樹皮・根っこなどを原材料にして香りを抽出しています。

どこの気候で育ったのか・産地はどこなのか、その植物の種類や部位、製造される条件や方法などによりそれぞれ異なる生成物が誕生します。

例えば同じバラでも、摘む時期や状態、気温や湿度、製造過程においての温度や水の量によって、その時の香りがそれぞれ異なってきます。

動物性香料

動物性香料は、動物の生殖腺分泌物などから抽出されています。

ちなみに、代表的なものは以下の通りです。

  • ムスク(麝香、ジャコウジカ)
  • シベット(霊猫香、ジャコウネコ)
  • アンバーグリス(龍涎香、マッコウクジラの腸内結石)
  • カストリウム(海狸香、ビーバー)
  • ジャコウネズミ

現在はほとんど合成香料として使用されています。

シベットだけエチオピア産の天然香料が使用されることがあります。

合成香料

合成香料は植物の香りの成分をそれぞれ分析して、同じ構造をしている化合物を原材料から合成します。

他にも、自然から生まれないものでも合成を試みます。

白檀の天然香料は「サンタロール」と言われる物質ですが、かなり希少なもので合成するのも非常に難しいものだと言われています。

なので、合成香料であるイソカンフィルシクロヘキサノール、サンダロア、ポリサントールなどの物質をサンタロールの代わりとして使用されています。

ちなみに、合成香料はその産地や気候などにより、安価でしかも大量に生産することが可能です。

なので、必然的にいろんな場所で取引されることが多く、今ではさまざまな合成香料が香水の原材料としてよく使われています。

香水はどうやって作られているのか

香水はさまざまな製造工程を経て、香り高い品質に仕上げていきます。

また、完成された香水の濃度によって、名称がそれぞれ変わっていきます。

例えば、一番香りが強く、少しの量でも匂いが長く持続する「パルファン」

逆に香りが一番弱く、短時間の香り付け程度のものなら「オーデコロン」となります。

原材料を調達

香水の作り方は、まず原材料を調達するところから始めます。

その香りのイメージにあった原材料を調達することによって、理想の香水を作りあげることができます。

例えばバラなら「どこの種類のものなのか」「どこの産地のものなのか」「どの部位を使って製造をはかるのか」など、それらを把握することにより、香りのイメージに合う原材料をしっかりと調達することが可能になります。

香りを抽出

調達が完了したら、今度は香りを抽出する作業を実施。

植物性香料はいろんな抽出方法がいくつか存在します。

ほとんどは「水蒸気蒸留法」という抽出方法が多いです。

植物を水蒸気で蒸留させれば、その香りを調達する事が可能です。

もし、果実から香りを調達したければ「圧搾法」というやり方が一般的。

ローラーにかけて、香りを搾り出すことができる手法になります。熱に弱い植物から香りを抽出したければ「油脂吸着法」という方法が◎。

その名の通り、その原材料の香りを油脂類に吸着させる方法となります。

調達するその原材料に応じて、それぞれやり方が変わっていきます。

調合作業

それぞれの原材料の香りを抽出したら、次は複数の香りをブレンドさせる調合作業に移ります。

分量の割合が少しでも異なったら、全然違う香りが完成します。

なので、イメージ通りの香りを再現させるために、すでに決められた分量で配分を試みます。

香りの調合を終えたあと、精製水とエタノールを入れれば香水の完成です。

香水の基礎的な付け方

香水の付け方に関しては、絶対にこうしなければならないという決定的な付け方というものはありません。

自分がこういう風につけたいと思うのであれば、その付け方で大丈夫です。

ただ、基礎的な付け方はその香水の種類によってさまざまです。

  • パルファム「点」で付ける
  • オーデコロン「面」で付ける
  • トワレ、オードパルファム「線」で付ける

香水によって「点」として付けたり「線」として付けたり「面」として付けたりと付け方がさまざま。

ちなみに「点」というのは、1滴2滴ぐらいの分量です。「線」は一直線に細く塗るイメージ、「面」は一定の範囲を広く付ける感じとなります。

まとめ

今回は、香水のそれぞれの基礎知識についてご紹介いたしました。

基本的な知識を知ることによって、香水が作られたその歴史などを辿ることができます。

香水はおしゃれ以外にも、防臭効果として使われたり・日々の習慣として取り入れたりと、いろんな用途として使用されていました。

また、香水の基本的な原材料は「天然香料」と「合成香料」の2つに分けられており、天然香水は約200種類・合成工業は約3000種類以上あると言われてます。

香水に使われる原材料は合成香料がほとんどです。なので、その香料から調達している品物が数多く存在してます。

それぞれの基礎知識を得ることによって、普段使っている香水の奥深さをより良く把握することができます。

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