初心者でもできる香水の作り方、自分だけの香水を調香しよう!
香水は市販されている中から選んで購入するものだと思っていませんか。
確かにそうなのですが、実は香水は自分でも作ることができるのです。
では、どうやって香水を作ればいいのでしょうか。
なんだか難しそうに思う方もいらっしゃるかもしれませんが、作り方のコツさえつかめば、手軽に作ることができます。
今回は、香水を調香する際のポイントなど自分で香水を作る方法を紹介します。
好きな香りをたくさん詰め込んだ、自分だけの香水を作ってみましょう。
自分で調香する香水の魅力とは?
自分で調香する香水の魅力は、なんといっても「自分好みの香りを作れる」こと。
香水にはフローラルやフルーティ、シトラス、スパイシーなどさまざまな種類がありますが、完璧に自分好みの香りの香水に出会うのはなかなか難しいものです。
もう少し甘さ控えめならいいな、アクセントがほしいな、と思っても、どこか妥協して購入することも。
香水を自分で調香すれば、そんな悩みから解放されます。
香りの種類はもちろん、濃さも調節できるので、自分の理想の香水に近づけられるのです。
また、香水を手作りする際はアロマオイルが便利。
ピュアナチュラルのアロマオイルにすれば、天然の成分のみなので癒し効果が高く、心にも体にもいい香水になります。
香水を作るのに必要な材料は?
香水を作るには、具体的にどのような材料を揃えたらいいのでしょうか。
香水作りに必要なアイテムを紹介します。
精油
香水を作る時に香料は一番重要です。
お好みの香りであれば合成香料でももちろんいいのですが、癒し効果のある精油をおすすめします。
天然の成分であればよりいいでしょう。
精油(エッセンシャルオイル)とは、植物の花や葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の成分のことです。
その成分は香りもさまざまですが体にもそれぞれの効能があり、アロマテラピーの基本となっています。
ちなみに、100パーセント天然の成分でないと「精油(エッセンシャルオイル)」とは呼べません。
精油は、アロマテラピーの専門のショップに行けば一番品揃えが多いですが、オーガニックコスメを多く扱うショップでもさまざまな種類の取り扱いがあるところが多いでしょう。
また、ショッピングモール内のコスメを扱うショップやドラッグストアなど、身近な場所でも購入できます。
無水エタノール
無水エタノールはあまりなじみがないかもしれませんが、ドラッグストアや100円ショップなどで売っている液体のエタノールのことです。
ドラッグストアなどでは「無水エタノール」の他にも「消毒用エタノール」などが売られていますが、その違いはアルコール濃度の高さ。
「無水エタノール」はアルコール濃度が一番高いエタノールです。
無水エタノールは蒸発しやすく精油が溶けやすい性質があるので香水作りに向いています。
スポイト
精油を計る際に必要なアイテムです。
目盛りの単位は0.1ml程度のものをおすすめします。
ピペットであればなおよいでしょう。
スポイトは精油(エッセンシャルオイル)を販売しているお店などで購入することができます。
ムエット
香水を購入する時に、香りをチェックする紙が置いてあるかと思います。
それが「ムエット」。「試香紙」や「香料試験紙」とも呼ばれます。
香水は肌につけて使うものですが、何種類も試すことができたいため、ムエットが必須。
香水を作る際は、香料を混ぜながらその都度香りをチェックするのでムエットは欠かせないものです。
ムエットは普通にネットや香水を取り扱う店舗で購入することができます。
ビーカー
調合用にビーカーが必要です。
あるいはビーカーでなくても小さなガラス容器でも代替できます。
いずれもガラス製の容器を用意しておきましょう。
マドラー
調合した香水を混ぜるために必要なマドラー。
マドラーでなくても小さなスプーンでも大丈夫です。
保存容器
でき上がった香水を保存するための保存容器。
ガラス製のボトルをおすすめします。
香水を使う際は、このボトルのまま使うか、アトマイザーや他の容器に移し替えるなどします。
使い方のイメージにより、保存容器を選びましょう。
3つのノートを決めよう
香水は肌につけた後、揮発性の高い香料から順番に香るので、時間の経過により香りが変化します。
この、時間による香りの変化は、「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」の3つに分けられます。
「トップノート」は、香水をつけてから5~30分程度の香り。
「ミドルノート」は、つけてから30分~1時間程度の香りのことです。
「ラストノート」は、香水をつけてから2時間以降、香りが消えかけて残り香となるまでの香りです。
香水を自分で作る際はこの「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」を意識し、それぞれに当てはまる香りを選んでいきましょう。
それが、香水作りのベースになります。
香水の作り方
では、香水の具体的な作り方をご説明します。
この順番に作っていけば、オリジナルの香水を簡単に作ることができるでしょう。
香りのレシピを作る
香水を作る際は、まずレシピを作るところからスタートしましょう。
設計図をもとに作っていくイメージです。
レシピを作る時は、なるべく具体的に言語化することがポイント。
自分の理想の香水にするために言葉で説明するのです。
そして、「調香チャート」に落とし込んでいきます。
調香チャートに必要な事項は下記のとおりです。
【調香チャートの記載項目】
・日付
・香水のネーミング
・香りのイメージ
・トップノートの処方…香料・配合比率%・実測値ml(目安は全体の15%程度)
・ミドルノートの処方…香料・配合比率%・実測値ml(目安は全体の70%程度)
・ラストノートの処方…香料・配合比率%・実測値ml(目安は全体の15%程度)
・備考
一般的に、トップノートにはシトラス系やグリーン系など揮発性の高い香料。
ラストノートには、動物性の香料や樹脂製の香料など香りの持続性のあるのものを使うとよいとされています。
ミドルノートは「香水のハート(核)」となるものなので、自分の理想の香水のイメージを表現できる香料を使うとよいでしょう。
ムエットで香りを確認する
調香チャートを作ったら、使う予定の精油を1滴ずつムエットの先に垂らしていきます。
それを、トップノート、ミドルノート、ラストノートの順番に手に持ち、それぞれの精油の量を決めるため、持つ長さを調節します。
例えば、トップノートの香りを強くしたい場合は長く持つ、などです。
そして、トップノートから順に、時間による香りの経過に合わせて香りをチェックしましょう。
イメージと違う香りになっていたら、精油の種類を変えるなどして、チェックを繰り返します。
理想の香りになるまで何度でも試してみましょう。
実際に調香する
では、実際の調香してみましょう。
まず、ビーカーなどのガラス容器に無水エタノールを入れます。
そして、調香チャートにそってスポイトで精油(エッセンシャルオイル)を計り、順番に無水エタノールに加えていきましょう。
精油(エッセンシャルオイル)を入れる際は、ラストノートから入れていきます。
トップノートに使用する精油は酸化しやすいものが多いので、酸化しにくいラストノートの精油から順番に入れることがポイント。
精油は無水エタノールに対して20%にすると適量になります。
具体的には、無水エタノール10mlの場合、精油は全部で20滴がちょうどいい量。
「20滴」という数で考えるのは、トップノート、ミドルノート、ラストノート、それぞれの割合によって何滴ずつ入れたらいいのかわかりやすいためおすすめです。
無水エタノールにすべての精油を加えたら、マドラーで混ぜて出来上がり。
時間を置いて香りを確認する
香水は作ったばかりの時と、時間を置いてからでは香りが変化します。
作りたては無水エタノールと香料がなじんでいないので、アルコールの香りを強く感じるのです。
最低でも1日おいて、香りをチェックするようにしましょう。
1~2週間程度おけば香りも安定してくるので、しばらくおいておくことをオススメします。
時間が経って自分の想像していた香りと違うものになっていたら、精油をプラスして微修正をしていきましょう。
簡単にできるおすすめブレンド
自分で作る香水は、好きな香りに調香できることがポイントですが、ゼロから作るのは、一体どんなバランスで精油を入れていいのか悩んでしまうもの。
そこで、簡単にできるおすすめブレンドを紹介します。
このレシピをベースに、お好みの精油にスイッチするなどすれば、手軽に好みの香りに近づけられるでしょう。
それぞれ、無水エタノール10mlに精油20滴のレシピです。
フローラル系
【フローラル系の香水ブレンド例❶】
・ゼラニウム 10滴
・ローズマリー 5滴
・パルマローザ 5滴
【フローラル系の香水ブレンド例❷】
・フランキンセンス 6滴
・イランイラン 6滴
・ラベンダー 8滴
【フローラル系の香水ブレンド例❸】
・ローズ 5滴
・ゼラニウム 15滴
シトラス系
【シトラス系の香水ブレンド例❶】
・レモン 10滴
・ライム 5滴
・ベルガモット 5滴
【シトラス系の香水ブレンド例❷】
・ベルゾイン 1滴
・オレンジ 10滴
・マンダリン 9滴
【シトラス系の香水ブレンド例❸】
・レモン 8滴
・グレープフルーツ 8滴
・スペアミント 4滴
ウッディ系
【ウッディ系の香水ブレンド例❶】
・サンダルウッド 15滴
・バニラ 5滴
【ウッディ系の香水ブレンド例❷】
・パイン 5滴
・シダーウッド 10滴
・ユーカリ 5滴
手作りの香水の保存方法や保存期間は?
手作りの香水によく使われる精油(エッセンシャルオイル)は、日光に弱いという性質があります。
そのため、香水を作った後は、直射日光を避けて冷暗所で保管するようにしましょう。
暑い時期であれば、冷蔵庫の中に入れておくのもおすすめ。
冷蔵庫の中では特に野菜室がよいでしょう。
野菜室は比較的開け閉めが少なく、温度も少しだけ高めに設定されているので、香水を保管するのに向いているのです。
ただし、冷蔵庫の中で香水がこぼれてしまうと大変なので、ジップロックなどの密閉できる袋に入れておきましょう。
また、手作りした香水は防腐剤なども入っていないので、あまり日持ちしません。
そして、無水エタノールはすぐに蒸発してしまうので、2~3週間で使い切る必要があります。
まとめ
香水は自分でも簡単に作ることができます。
調香する前に、しっかりとレシピを作ることがポイント。
準備をちゃんとしておけば、あとは順番に混ぜていくだけでOKです。
自分の理想の香りの香水を作って、より自分らしさを演出しましょう。
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