旅行先で購入したり、プレゼントでいただいたりした香水があるけど使いきれなくて困っているという方は多いのではないでしょうか。
香水は成分にアルコールや油などが含まれるため、間違った捨て方をすると危険を伴ったり、環境汚染につながったりします。
香水を捨てる際は安全に注意しながら、正しく処分しましょう。
こちらの記事では、処分する際に知っておきたい香水の捨て方や、再利用方法についてご紹介します。
香水を捨てる前に確認したい使用期限
香水を使いきれず何年も保管している方はいませんか。
香水は「使用期限」が表示されていない場合がほとんどですが、実は安心して使用できる目安の期限というものがあります。
香水は製造または輸入してからおよそ3年間は安定した品質を維持できる製品として作られているため、薬事法により使用期限を記載しなくてもよいとされているのです。
しかし、香水は直接肌につけるものですので、劣化した香水の使用は避けたいですよね。
こちらでは香水の使用期限についてご紹介します。
使わなくなった香水が使用期限内であれば、再利用することもできますので、捨てる前に確認してみましょう。
未開封の香水の場合
未開封で適切な保管をしていた香水の場合、使用期限の目安は3年です。
香水は高い温度や紫外線に弱い製品です。
保管する際には、箱に入れたまま直射日光の当たらない、涼しい場所で保管しましょう。
開封済みの香水の場合
開封済みの香水の場合、使用期限の目安は1年です。
香水は一度開封すると、劣化が始まる繊細なものです。
空気や直射日光が当たると、成分に悪影響を及ぼしたり、香水に含まれるアルコールが蒸発したりして香りが変化してしまいます。
開封された香水の場合は、1年を目安に使い切るようにしましょう。
また、人から譲り受けたり、フリマアプリなどで購入したりした場合には劣化していないか香りや色を確かめてから使うと安心です。
香水の間違った捨て方や注意点
香水の正しい捨て方について、知らない方は多いのではないでしょうか。
香水にはアルコール成分が含まれているため、間違った捨て方をすると危険を招く可能性があります。
そのため捨てる際には十分な注意が必要です。
こちらでは間違った香水の捨て方をすると、どのように危険なのか見ていきましょう。
香水の中身を洗面台やトイレに流す
余った香水を捨てる際に液体をそのまま洗面台やトイレに流してしまうと、排水管を傷める危険性があるため注意しましょう。
香水に含まれるアルコールや油によって排水管が傷んでしまうと、修理が必要になることがあります。
また香水を台所のシンクや洗面台に流すと排水口に香水がたまり、部屋中に香りが留まってしまいます。
強い香りを長時間嗅いでいると、頭痛がしたり気分が悪くなったりと、体調不良を起こすことがあるため危険です。
香水の処分方法に困ったからという理由で、川や海に流してしまうことも絶対にやめましょう。
香水はアルコールや油の他にも多くの成分を含んでいるため、川や海に捨てると環境汚染につながり、不法投棄としても扱われます。
住居や身体、環境に悪影響を及ぼさないためにも、香水は必ず正しい捨て方で捨てましょう。
香水の中身が残った状態でゴミに出す
香水はアルコールを含んでいるため、消防法で危険物に定められています。
そのため、香水の中身が残ったままゴミとして捨ててしまうと大変危険ですのでやめましょう。
また、ゴミの捨て方は各自治体で異なります。
捨てる際にはそれぞれのパーツを分別する必要もあるため、捨て方や分別ルールを確認してから捨てましょう。
香水の正しい捨て方
香水は中身の液体や、ボトルを分けてから捨てる必要があります。
また香水は成分にアルコールを含んでいるため、中身が入ったままの状態で捨てると引火などの恐れがあり危険です。
香水の容器はガラスや金属のパーツなどで構成されています。
捨てる前にそれぞれの正しい捨て方について確認して、人にも環境にも安全な方法で処分しましょう。
こちらでは、香水ボトルの分解方法や、中身の捨て方についてご紹介します。
香水を捨てるため必要な道具や準備
まずは、香水ボトルの分解に必要な以下の道具をそろえましょう。
- マイナスドライバー
- ニッパー
- 新聞紙
- 軍手
- 紙やティッシュぺーパー
- ポリ袋（密閉できるもの）
道具が準備できたら、ボトルを分解する際に香水の中身が床や壁に飛び散らないように、新聞紙を敷いておきましょう。
アルコールを含む香水が床などに付くと、変色したりシミが付いたりする恐れがあります。
新聞紙は使い終わったらそのまま捨てられるため便利ですよ。
また香水が手に染み付くことを防ぐために軍手を着用することをおすすめします。
香水のスプレー部分と取り外す
香水は中身が漏れないように、スプレー部分がしっかりと固定されて開かないようになっています。
そのため、取り外すにはニッパーやマイナスドライバーを使用します。
スプレー部分を取り外す手順は以下を参考にして行いましょう。
【手順】
1.ボトルとスプレー部分の間にマイナスドライバーを差し込みます。
2.ボトルをしっかりと押さえながら、差し込んだマイナスドライバーの先端をテコの原理を使って持ち上げます。
3.浮き上がったスプレー部分に、ニッパーを差し込みパーツに切り込みを入れます。
4.ボトルからスプレー部分を取り外す。
5.香水ボトルの中にシリコンが使われているものは、すきまにマイナスドライバーを差し込み、テコの原理を使いながら持ち上げて取り外しましょう。
6.スプレー部分が切り離せたら、素材別に分別してから捨てます。
香水の中身の捨て方
香水の中身を捨てる際には、トイレや洗面台に流してしまわずに、以下の手順で処分しましょう。
【手順】
1.ポリ袋に紙やティッシュペーパーを丸めて入れる。
2.紙やティッシュペーパーに香水の中身を少しずつ染み込ませる。
3.ポリ袋の封をしっかりと閉じる。
香水の中身を捨てる作業は、ポリ袋の中で行うことでこぼれる心配が少なくなります。
また香水を染み込ませた紙やティッシュペーパーは火の近くや、引火の危険性のある場所に置いておかないように十分注意しましょう。
それぞれのパーツに分別して捨てる
ボトルに付属するスプレー部分や中身を取り出したら、それぞれのパーツに分別してごみに出します。
パーツは、香水のボトル、キャップ、スプレー部分、スプレー部分の金属、スプレーのチューブなどに分けられます。
ボトルを捨てる際には、中の水気がなくなるまで、しっかりと乾かしておきましょう。
香水のボトルがガラス瓶の場合は、自治体によって捨て方が異なります。
「瓶」「われもの」「不燃ごみ」など、どの捨て方が当てはまるのかを確認します。
スプレー部分は、金属パーツやチューブなど素材別に取り外して、分別してから捨てましょう。
余った香水は再利用する方法もある
使わなくなった香水を処分するには、「捨てる」という選択肢以外にも「再利用する」という方法もあります。
まだ香りが楽しめる香水を捨ててしまうのはもったいないですよね。
肌につける用途以外にも、他の活用方法を見つけて香水を再利用してみましょう。
こちらでは、おすすめの再利用方法を4つご紹介します。
ルームフレグランスとして
香水は香りだけではなく、容器もおしゃれでかわいいものが多くあります。
そのため部屋や玄関で使用すれば、素敵なルームフレグランスとして活用できます。
【ルームフレグランスの作り方】
1.香水ボトルのスプレー部分を取り外します。
2.香水の中に無水エタノールを混ぜます。
3.ボトルにラタンスティックや竹串を数本刺せば完成です。
無水エタノールの量は香水の残量や、香りの強さを確かめながら調節しましょう。
香水を別のボトルに注いでルームフレグランスを作りたい場合は、香りが混ざってしまわないように、ボトルに他の香りが染み付いていないかを確認してから使用するとよいでしょう。
お風呂に入れてバスアロマとして
お湯を張ったバスタブに余った香水を数プッシュすれば、ふんわり香るバスアロマとして活用できます。
お湯の蒸気と一緒にお風呂場全体に香りが広がるため、ぜいたくなバスタイムが味わえますよ。
好きな香りにつつまれながら身体を温めることで、リラックス効果も期待できます。
香水をお湯に入れる際には、香りの強さを確かめながら1〜3プッシュしてみましょう。
入れすぎると強い香りで酔ってしまうこともあるため注意が必要です。
お風呂から出た後もほんのりとした香りが楽しめるため、お泊まりデートの際や、購入した香水の香りが強すぎた際におすすめの再利用方法です。
芳香剤として
香水は保冷剤の中身と合わせることで、芳香剤としても再利用できます。
【芳香剤の作り方】
1.保冷剤の中身をガラスの容器に出します。
2.保冷剤の中身に香水を垂らして混ぜれば完成です。
作った芳香剤はリビングや玄関など、お好きな場所に置いて香りを楽しみましょう。
トイレに香りを加えたい場合には、トイレットペーパーの芯に香水を数滴染み込ませるだけの方法もおすすめです。
サシェとして
バッグの中やクローゼット、玄関や靴箱に香りをしのばせたい場合には、香水でサシェを作ってみてはいかがでしょうか。
作ったサシェをハンカチやスカーフの上に置いておけば、香りがほのかに移るので、ナチュラルに香ってくれますよ。
【サシェの作り方】
1.ガーゼやコットンに香水を染み込ませます。
2.紙や天然素材などのお好みの袋に、香水が染み込んだガーゼやコットンを入れます。
3.袋の口をリボンやヒモをつかって閉じれば完成です。
家のインテリアや部屋の雰囲気と合わせた袋を使えば、余った香水をおしゃれに再利用することができるため、ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
香りの好みが変わったり、プレゼントやお土産でいただいたりして余ってしまった香水は、正しい捨て方を学んできちんと処分しましょう。
香水にはアルコールや油の他にもさまざまな成分が含まれています。
間違った捨て方をしてしまうと排水管を傷めたり、環境汚染につながったりして大変危険です。
また香水を捨てるには道具を準備してパーツごとに分別しなければなりません。
まだ香りを楽しめる香水が余っている場合には、お好みの方法で再利用してみましょう。
今回ご紹介した再利用方法以外にも、手軽に試せるアイデアはたくさんあります。
香水をうまく使い切れるように工夫してみてくださいね。
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