香水には使用期限があることはご存知でしょうか？
ギフトで香水をもらったけど、使わずに放置してしまう人も日本人は多いようです。
本記事では、正しい香水の保存方法と使用期限について解説いたします。
香水の使用期限
長く放置してある香水は、そのまま使用しても大丈夫なものでしょうか？
香水は「未開封」と「開封後」では、その使用期限に違いが訪れます。
未開封の場合
未開封の場合、3年以内には使い切るように心がけた方がいいでしょう。
基本的に化粧品には、使用期限というものが載っておりません。
日本は医薬品医療機器等法（旧薬事法）で、製造してから3年以内に変質すると言われている化粧品以外、使用期限は明確に表記しなくていいとされています。
ただ、使用期限が表記されていないものはそこのメーカーにもよりますが、裏を返せば品質保証が約束されているということになります。
しかし、購入したその時の日付じゃなく、香水を製造したその日付からの約束ということになるのでそこら辺は注意が必要です。
中古品やフリマなどで売られている香水は、製造した日付が書かれてないものがいくつか存在します。
大分昔の香水とかは特にそうです。
もし、製造年月日を確認したければ、その香水を販売している会社のサイトや製造された場所をインターネットなどで調べると良いでしょう。
開封後の場合
香水を開封した場合は、その使用期限はだいたい1年ぐらいだとされています。
日差しもしくは空気に直接触れてしまったりすると、劣化の進行具合がどんどん早まっていく恐れが。
保管場所やその時の状態などによっては、1年以内でも香水の香り高さがどんどん失っていくことがあります。
なので、保管場所や保管方法をしっかりと学ぶ必要があります。
基本的に香水を使う時、1回で使用する分量は非常に少ないものです。
香水の種類がいくつかあると、どれもなかなか量を減らすことが困難な状態に。
香水をいくつか買って、それぞれの香りを楽しむのも非常に良いものです。
ただ、本来の香り高い香水を楽しむためにも、香水1本につき1年以内にはちゃんと使い切れるようにしておきましょう。
しかし、1年以上経ったとしても、クオリティーが完全に下がってしまうわけではありません。
使用してみてそんなに問題がないと判断したのなら、そのまま使い続けても大丈夫かと考えられます。
香水の劣化具合
香水のその時の劣化具合は、基本的に「見た目」と「香り」で判断することができます。
しっかりとその香水の状態を見極めて、使用するかしないかそこで判断するようにしましょう。
見た目で判断する
しばらく置いておくと、香水の色が前より変化しているということがあります。
明らかに色がおかしかったら、使用するのは控えた方がいいです。
多少、色は変化してるが香りは変わらないということであれば、一度パッチテストなどを実施してみましょう。
その後、なにか異変が起こらなければ、そのまま使っても大丈夫かと感じられます。
ただ、できるだけ早めに使い切った方が良いでしょう。
もし、香水の中に沈殿物などが確認されるのであれば、1回瓶を振ってその時の状態を確認してみましょう。
底に溜まった沈殿物がなくなっていれば、ただ香水の成分が結晶として残っているだけです。
その時は全く問題はありません。ただ、振ってもなかなかモヤが消えない場合は、劣化している可能性が比較的高いです。
香りで判断する
香水の香りが前と違うと判断したら、それは限りなく劣化している証拠です。
なにかカビっぽい変な臭い、油味のある臭い、酸味のあるツンとした臭いが残るのであれば、使用するのを中止してすぐに破棄することを心がけましょう。
前より香りが少し薄くなったという場合であれば、そんなに問題はないのであまり気にする必要はありません。
ただ、少しでもなにか異変に気づいたら、1回パッチテストを行うか不安であればそのまま捨てるという選択肢を持つようにしましょう。
劣化している香水をつけたままにしておくと、肌が荒れたりかぶれたりする可能性があります。
また、香水の劣化した香りが周囲の人にまで影響を及ぼし、周りが不快に思う可能性もあります。
香水が劣化する原因
香水が劣化する原因はいろんな所にあります。
使用期限が切れて劣化してしまうことはありますが、それ以外にもさまざまな要因で劣化が進行する場合もあります。
- 空気に触れる
- 光を当てる
- 温度の変化
- カビや細菌
香水の劣化が激しいと感じるのなら、その原因をちゃんと洗い出ししっかりと対策し、長持ちできるように心がけるようにしましょう。
空気に触れる
空気中に含まれる酸素に触れてしまうと、劣化を促進する要因に繋がります。
酸素にはいろんな物質を別のものに変える力を持っています。
人間の老化もこの酸素が原因で引き起こされる部分があります。
空気を吸うことによって、体の中に取り込まれた酸素が酸化されて、老化を引き起こす原因に繋がります。
それは香水も同じです。
香水の成分が酸素に触れることによって、酸化が発生して香りや色がどんどん劣化していきます。
なので、酸素を香水に触れないようにしっかりと蓋を閉めて、できるだけ空気に触れる時間を減らすように心がけましょう。
香水を開けた後は、早めに使い切った方が良いです。
光を当てる
光には「紫外線」が発生します。
これは食品や物質などを劣化させる力があるので注意が必要です。
紫外線は日光を浴びても、蛍光灯の光に当たってもそうです。
近年では紫外線カットの商品が多数存在してるので、日々の日常の中でその予防線を張ることは可能。
しかし、そのような商品がヒットしても、微かではありますが光が漏れることが・・・。
このような微量の漏れでも、物質の劣化を促進させる力があります。
香水も光に多少当たっただけでも、劣化を進めてしまうことになります。
なので、なるべく光の当たらない暗い場所で香水を保管するように心がけてください。
温度の変化
温度変化が激しいと、物質の分子の構造内が乱れていき強い化学反応を起こします。
この分子の構造内が変化してしまうと、別の物質に変わる恐れがあります。
分子の乱れを抑えていかないと、香水の成分が変化してしまう羽目に・・・。
気温を一定に保つには、常に低温の状態が一番好ましいと言われます。
なので、温度変化が激しい場所で香水を保管するのは避けた方が無難です。
カビや細菌の繁殖
カビや細菌は物質を腐らせる原因になるので、もし繁殖してしまうと非常に危険です。
少しでもカビが繁殖してしまったら、もう使い物にならなくなるので注意が必要。
ただ、香水はアルコールが含まれているため強い殺菌能力があって、カビや細菌が繁殖することが比較的少ないです。
しかし、ずっと放置していたり保管場所が悪ければ、カビが香水の中に繁殖する可能性が・・・。
なので、殺菌能力があるからといって、一挙に安心できるとは言い切れません。
カビが繁殖してしまうと、香りがおかしくなったり肌がかぶれてしまう要因にも繋がります。
もし、香水にカビが繁殖したら、迷わずすぐに捨てるようにしてください。
香水の保管方法
香水の劣化を防ぐためには、保管方法をしっかりと学ばなければいけません。
特に香水をたくさん持っているもしくは高い香水を持っている方は、なおさら保管方法や保管場所に気を付けなければいけません。
最後までしっかりと使い切るためには、とにかく香水を長持ちさせることが秘訣です。
しっかりとフタをする
香水を開封した後であれば、しっかりと瓶の蓋を閉めるように心がけるようにしましょう。
もし、ちゃんと閉めていなかったり、ずっと開けっ放しにした状態にしておくと×。
空気に触れてしまうことになるので、アルコールの揮発が起こってしまう羽目に。
空気中の酸素に触れてしまうと、油分の酸化が進行する可能性が高くなります。
なので、香水を直接空気に触れてしまうと、酸化がさらに進んでしまう原因にもなりかねません。
そして、劣化具合もどんどん進んでいく羽目になってしまいます。
もし、香水のクオリティーを酸化で下げたくないのであれば、使用後しっかりと蓋をするようにしてください。
また、瓶と蓋の隙間から空気が入ってこないように、使用後ガーゼなどで瓶の口をちゃんと拭き取ってから蓋をするように心がけましょう。
直射日光が当たらないように
直射日光を浴び続けると、香水の成分に変化が起こり香りがおかしくなる可能性があります。
日光には紫外線が存在しているので、そこから香り成分が変わることがあります。
部屋などの蛍光灯の光でも、成分が変化する恐れがあるのでそこも注意が必要です。
また、香りだけじゃなく肌につけた時、肌荒れが起こったりかぶれたりする心配もあります。
もし、ベランダの前や窓際に香水を置いているのであれば、一刻も早く撤去することをおすすめします。
できれば光が入ってこない、暗い所に置いておいた方が吉。
そこに置いておくと、香水を長持ちさせることが可能になります。
メイク道具などを入れる、引き出しの中に入れておくのがおすすめ。
香水を買った時の箱が残っているのであれば、そこに入れておくこともベストでしょう。
とにかく光を浴びない所に避難させておいた方が、香水の匂い・色の劣化を防ぐことができます。
一定の気温場所で保存する
香水はその時の気温の変化によって、劣化が進む場合もあります。
気温の変化が激しいと、香水の温度も変化するので、あまり長持ちすることができません。
温度が高ければ蒸発して、低ければ結晶になって固まってしまう恐れがあります。
一定の温度で保存をしたければ、気温は15°c以下の場所で保管するようにいたしましょう。
保管場所は、メイク道具の引き出しの中でもいいのですが、もしそんなに抵抗ないようであれば冷蔵庫に入れておくと良いでしょう。
冷蔵庫の中であれば、激しい気温の変化から守ってくれるし、一定の低い温度状態で香水を保管することができます。
また、冷蔵庫は閉まると真っ暗になるので、光をシャットアウトして保管することもできます。
家庭内にワインクーラーなどがあれは 、そこに入れておくのも良いでしょう。
もし、香水の香りが中に充満するのが気になるようであれば、ジップロックかビニール袋などに入れて保管すると良いでしょう。
まとめ
今回は、香水の使用期限と保管方法などについてご紹介しました。
香水は「未開封」だと3年以内に「開封後」だと1年以内に使った方が無難です。
香水の劣化具合は「見た目」と「香り」で判断することができます。
劣化する原因は使用期限の他にも、さまざまな要因も含まれています。
- 空気に触れる
- 光を当てる
- 温度の変化
- カビや細菌
香水を劣化しないように心がけるには、まず保管方法と保管場所を学ぶことから始めていきましょう。
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